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活動の軌跡 Activity

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2019.06.02
公明ニュース

ズバリ聞きます! 食品ロスの削減

答える人 
党食品ロス削減推進プロジェクトチーム事務局長(参院議員) かわの義博さん

かわの義博さん

まだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」の削減をめざす議員立法「食品ロス削減推進法」が5月24日、全会一致で成立しました。同法のポイントや公明党の取り組みなどについて、党食品ロス削減推進プロジェクトチーム(PT)事務局長の、かわの義博参院議員(参院選予定候補=比例区)に聞きました。

Q 国内の廃棄量は年643万トン。推進法の内容は?

A 「国民運動」で食料ムダにしない取り組みを推進

アスカ 日本では年間643万トンの食品ロスが発生しているそうですね。

かわの はい。この量は日本人1人当たりに換算すると、毎日、茶碗約1杯分のご飯を捨てていることに相当します。近年、スーパーやコンビニが期間限定で販売する恵方巻きやクリスマスケーキなどが大量に売れ残り、廃棄されることが問題となっています。

一方で、国内では7人に1人の子どもが貧困と言われており、対策は急務です。5月の20カ国・地域(G20)農相会合でも、食品ロス削減について各国が足並みをそろえて取り組むことが確認されました。

アスカ 国際的にも重要な課題ですね。今回、成立した推進法の内容は?

推進法の主なポイント

かわの 食品ロスの削減を「まだ食べることができる食品が廃棄されないようにするための社会的な取り組み」と定義し、国や自治体、消費者や事業者が一体となって取り組む「国民運動」と位置付けました。

具体的には、関係閣僚や有識者らでつくる「食品ロス削減推進会議」を内閣府に設置し、基本方針を策定します。その方針を踏まえながら都道府県や市町村は推進計画を策定し、対策を実施することになります。

アスカ 今回の法律の制定は国内対策の大きな一歩ですね。

かわの はい。国や自治体は基本的施策として、消費者に必要量に応じた食品の購入や、食品をムダにしないための自立的な取り組みを促したり、事業者には国や自治体の施策に協力を求めるほか、貧困世帯に食料を提供する「フードバンク」活動を支援します。

また、10月を「食品ロス削減月間」に定めました。

Q 公明党が法整備を強力にリードしたそうですね?

A 政府に提言したほか超党派議連で合意形成に奔走

アスカ 大手コンビニ各社も対策に乗り出しています。

かわの ローソンは、今月から8月まで愛媛県と沖縄県にある全店舗で、消費期限が近い食品を購入した客に、買い物で使えるポイントを還元する実験を始めます。また、セブン―イレブン・ジャパンも今秋から、全国の店舗で同様のポイント還元を開始するほか、ファミリーマートでも恵方巻きやおせち料理など季節商品の販売を完全予約制にするなど、食品ロス削減に向けた取り組みを加速させています。

アスカ 公明党の取り組みは?

かわの 公明党は2015年12月に党PTを設置し、全国各地で調査活動を行って要望を聞くとともに、16年5月には政府に対し、食品ロス削減に向け国を挙げて取り組むよう提言しました。その後、この提言を基に法案を作成。18年12月発足の食品ロス削減に関する超党派の議員連盟では、公明党が中心的な役割を担って自民党や野党との合意形成に奔走し、今回の法整備をリードしてきました。

アスカ 公明党の存在が大きく光りますね。

菅義偉官房長官(右から3人目)に食品ロス削減を推進するよう申し入れる党PT=2016年5月 首相官邸

かわの 推進法の成立にあたり、全国フードバンク推進協議会の米山広明事務局長は、「公明党は『政策実現力』があると言われるが、そのゆえんがよく分かった」と感謝の声を寄せています。国民の皆さんの食品ロス削減に関する理解と関心をさらに高めていくため、公明党はこれからも全国約3000人の議員ネットワークを生かして、取り組みを強力に後押ししていきます。

2019.05.31
公明ニュース

学校・地域の塀を安全に

昨年6月の大阪府北部地震では小学校のブロック塀が倒壊し、女子児童が下敷きになる痛ましい事故が発生した。以来、全国で危険なブロック塀の撤去や改修が進む一方、代替策として木塀や生け垣などを普及させる動きが広がっている。自治体や地域の取り組みを追った。

国産材の木塀を推進
区市町村向けに全額補助
東京都

東京都は、危険なブロック塀対策の一環で、国産木材を使った木塀の普及に取り組んでいる。都有施設でブロック塀から木塀への転換を進めているほか、民間の木塀新設に補助制度を設けている区市町村に対し、1メートル当たり14万6000円を上限に費用を全額補助(同2万4000円までは区市町村が定める補助額の4分の1を補助)している。

木塀はブロック塀に比べて軽く、万一倒壊した場合でも大きな事故につながりにくい。経年劣化はするが、薬剤による防腐処理で耐久性を向上させることが可能。加えて、景観に優れるなどの利点がある。さらに国内にある人工林の約半数が樹齢50年を超え、伐採時期を迎えていることから、森林資源の活用策としても期待されている。

都は大阪府北部地震をきっかけにブロック塀などの緊急点検を実施。その結果、634の学校施設と766の都有施設で安全基準に適合していない塀の存在が明らかになった。

これを踏まえ、小池百合子都知事は、昨年7月の定例会見で危険なブロック塀の代わりとなる木塀を提唱。全国知事会でも連携を呼び掛け、同11月、国産木材の活用を推進する知事会のプロジェクトチームとして国に支援を要請した。

都は木塀の設置を後押しするため、同12月に冒頭の補助制度を開始。今年3月には、標準的な仕様をまとめたガイドラインを公表した。現在、一部の都立高校と都有施設に、多摩産材を含む国産木材を使った木塀を試行設置する計画も進めている。このうち都立高校については、プールサイドの目隠しとして6月までに設置される予定。木塀の利点や設置費用、耐久性などを検証する。

生け垣でまちづくり
憲章制定し住民意識高める
東京・国分寺市 高木町自治会

約1200世帯の閑静な住宅街が広がる東京都国分寺市高木町。同町の自治会は「安全で美しい塀づくり」をまちづくりの中心に据え、30年以上にわたり危険性の高いブロック塀を生け垣に造り替える取り組みを続けている。

1978年の宮城県沖地震でブロック塀が倒壊した事故を教訓とし、86年に独自の「へいづくり憲章」を制定。「緑豊かな町を生け垣で守りましょう」「お隣と会話のできるへいにしましょう」「歩行者の安全を考えたへいにしましょう」など、まちづくりの理念を分かりやすい言葉でまとめた。また、モデルとなる生け垣を町内に設置するなど、まちづくりに対する住民の意識を高めてきた。

国分寺市も89年、ブロック塀撤去と生け垣造成を併せて実施する際の費用の補助制度を創設し、同自治会の取り組みを後押し。2013年にはブロック塀撤去と生け垣造成をそれぞれ単独実施でも補助を受けられるよう制度を改正した。さらに大阪府北部地震後の昨年10月には、補助対象となるブロック塀と生け垣の長さの上限を双方とも20メートルから無制限にするなど、大幅に拡充している。

高木町でブロック塀の改修が進む状況を視察する公明党女性委員会のメンバーら=2月 東京・国分寺市

国は、19年度予算などで危険なブロック塀の撤去や改修、耐震診断に必要な費用を自治体に助成している。公明党は、ブロック塀の安全対策を強力に推進。昨年10月の参院代表質問で山口那津男代表が「通学路や緊急避難道路などのブロック堀対策の検討を急ぐべき」と訴えるなど、政府に早急な対応を求めてきた。

2019.05.30
公明ニュース

認知症の人・家族に希望と安心を

公明、政府の新大綱に向け提言 
総合的に暮らし支える 
当事者の視点 施策に反映

菅官房長官(右から3人目)に提言を申し入れる党認知症対策推進本部=29日 首相官邸

2025年には65歳以上の5人に1人がなるとされる認知症の施策強化へ、公明党認知症対策推進本部(本部長=古屋範子副代表)は29日、首相官邸で菅義偉官房長官に対し、提言「認知症施策トータルビジョン―認知症の人が希望をもって暮らせる社会へ―」を提出した。菅官房長官は各施策の前進へ「取り組んでいく」と応じた。

提言のポイント

〇施策推進へ「基本法」制定めざす
〇本人同士が集うミーティング普及
〇「サポーター」の活躍の場を拡大
〇若年性認知症の人への支援拡充
〇政府の推進体制を強化

認知症施策を巡り公明党は、2017年12月、政府を挙げて総合的に取り組むよう訴える提言を提出し、昨年9月には「認知症施策推進基本法案」の骨子案を発表するなどしてきた。これらが国を動かし、政府は昨年12月、関係閣僚会議を設置。認知症施策の新大綱を今夏までに取りまとめることから、そこに向けた提言として今回、トータルビジョンをまとめた。

この中では、認知症に関する課題が多岐にわたることから「施策推進のための基本法を制定し、認知症になっても希望をもって、安心して暮らせるトータルな体制を構築すべき」と強調。認知症になった本人の視点を重視した施策を推進する観点から、本人同士が集い、体験や希望、必要としていることを主体的に語り合うミーティングの普及を図るとした。

家族らの支援では、介護休業・休暇制度の充実や取得しやすい環境整備を提案。全国で1144万人に上る「認知症サポーター」の活躍の場拡大へ、本人・家族の支援にサポーターをつなぐ仕組みの推進を求めた。

若年性認知症の人の支援強化も掲げ、就労の継続や社会参加のための居場所づくり、社会保障を活用した経済的支援などを総合的、一元的に実施できるようにするコーディネーターの拡充を要請した。

また、高齢者の運動習慣の確立や社会的孤立の防止が認知機能の低下の予防につながる可能性が高いとされていることを踏まえ、体操教室の開催など"通いの場"への参加を促すとし、市町村における体制整備へ必要な対応を検討するよう訴えた。軽度認知障害を早期発見する仕組みの構築検討や、認知機能が低下しても進行を遅らせる取り組みの推進も明記した。

さらに、国を挙げて認知症施策を推進する体制の強化へ、内閣に「推進本部」を設け、政府としての基本計画を策定するとともに、都道府県や市町村での計画策定を推進するよう主張。厚生労働省の「認知症施策推進室」の「課」への格上げも提案した。

認知症施策トータルビジョン【PDF】

2019.05.28
公明ニュース

がん対策を推進する公明党

党女性委が専門病院を視察 
多職種が連携し妊娠、外見など特有の悩みをサポート

レディースセンターの取り組みについて説明を受ける竹谷局長(左から3人目)、秋野公造参院議員(同2人目)ら=10日 千葉・柏市

公明党女性委員会(委員長=古屋範子副代表)はこのほど、女性がん患者の支援策を探るため、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)のレディースセンターを視察しました。その内容と公明党のがん対策の取り組みについて、党員の公恵さんと明子さんが友人の友美さんに語っています。

公恵 党女性委の竹谷とし子女性局長(参院議員)らは5月10日、国立がん研究センター東病院のレディースセンターを視察しました。

友美 どんな施設?

明子 治療に伴うアピアランス(外見)の変化や妊娠・出産、育児への影響など、女性がん患者はさまざまな悩みを抱えているわ。レディースセンターは病院内の多職種が横断的に連携する院内組織で、女性患者のサポートに当たっているの。

友美 がんで闘病している女性の話を聞くことがあるわ。

公恵 2016年には42万人以上の女性が新たにがんと診察されました。同院で副院長を務める秋元哲夫センター長は、「30代後半から40代では、男性よりも女性の方が、がんの罹患率が高く、女性のがんをサポートする必要がある」と述べました。

明子 特定のがんに限定せず、幅広く女性を対象に支援する体制を整備したのは同センターが国内初だそうよ。患者の治療方針や課題を把握し、関係する診療科や多職種がカンファレンス(会議)を開くなど、連携して対応しているわ。

公恵 具体的には(1)妊孕性(妊娠する力)相談(2)小児、AYA世代(思春期・若年成人世代)を含む若年女性患者のサポート(3)アピアランス相談(4)遺伝カウンセリング(5)リンパ浮腫を含むリハビリテーションの相談(6)薬物療法などの副作用に関する相談――を行う業務セクションが設けられています。

友美 妊孕性の相談って何?

明子 放射線や抗がん剤の治療を受けたとしても、妊娠の可能性を残すことをめざすものよ。具体的には卵子の凍結保存ね。同センターではできないので、都内の大学病院などと連携を取って進めています。

友美 アピアランス相談って何かしら?

公恵 外見の変化に対応することです。治療により、脱毛や肌の色の変化などが起こることがあります。女性の場合、それによって人との交流に消極的になってしまいがちです。センターでは外見の変化をカバーするメークの方法などを紹介しています。

友美 さまざまな観点から女性患者を支えているのね。

公恵 レディースセンターには女性看護外来が設置されており、相談の窓口となっています。専任の看護師が相談を受け、内容に応じて必要な支援につなげます。

明子 竹谷女性局長は、「生活面を含めて何でも相談できる体制を広げていきたい」と話していたわ。

友美 大切なことだと思うわ。

検診受診率が向上

公恵 公明党はこれまでも、女性のがん対策に取り組んできました。

明子 乳がんや子宮頸がんといった、女性特有のがん検診の無料クーポン配布を進めてきたわ。

友美 早期発見のためには、検診が欠かせないものね。

公恵 その検診の受診率を上げるために、コール・リコール(受診勧奨・再勧奨)も推進してきました。これにより、以前は2割程度だった乳がん検診の受診率は44.9%(16年国民生活基礎調査)まで上昇しました。

友美 大きく伸びているのね。

明子 昨年には、治療などで脱毛した、がん患者が運転免許証の写真を撮影する際、医療用帽子の着用が認められるようになったわ。

公恵 これは、がん治療中の女性患者から寄せられた「免許更新の際に帽子をかぶった写真が認められなかった」との声を受け、佐々木さやか党女性副委員長(参院議員、参院選予定候補=神奈川選挙区)が国会質問で改善を求め、実現したものです。

友美 小さな声を形にしているのね。これからも公明党の頑張りに期待するわ。

2019.05.28
公明ニュース

通信制の高校生支える

秋野氏、竹谷さん 「サポート校」で意見交換

サポート校を視察する秋野(右から3人目)、竹谷(左から2人目)の両氏=27日 東京・新宿区

公明党の秋野公造、竹谷とし子両参院議員は27日、通信制高校に通う生徒向けに学習支援などを行う施設「サポート校」の課題を調査するため、東京都新宿区の「東京文理学院高等部」(魚井算人学院長)を視察し、関係者と意見交換した。

魚井学院長は、サポート校が通信制高校を卒業するための学力向上などで重要な役割を果たしていることを強調。その上で、費用負担が大きいことから入学を断念する家庭が少なくない現状を指摘し、「サポート校に通うための負担軽減が必要だ」と述べた。

秋野氏は、今月15日の参院沖縄・北方問題特別委員会で費用負担の課題について質問したところ、政府から「高等学校等就学支援金」を通信制高校との連携状況に応じてサポート校にも充てられるとの答弁があったと報告し、「サポート校をさらに力強く支えたい」と語った。

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