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活動の軌跡 Activity

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2023.06.08
公明ニュース

高度なデジタルスキル習得へ女性エンジニア育成

自宅で学べる無料訓練 
就職活動まで手厚く支援 
東京都

東京都は本年度から、女性が高度なデジタルスキルを無料で学べる「女性ITエンジニア育成事業」を開始している。結婚や子育てを機に離職したり、非正規雇用で働いていたりする女性のキャリアアップやキャリアチェンジを後押しする狙いで、初心者向けの手厚いサポートを用意している。

小池知事(右から2人目)に「ミラコメ」の集計結果を報告する竹谷氏(中央)ら=2022年5月

対象は、求職中や非正規雇用の女性。プログラミング言語やAI(人工知能)に関する学習、システム開発などの知識習得を目標に、インターネットを活用して学ぶ「eラーニング」による職業訓練を150時間程度実施し、学習時の不明点はメンター(助言者)が個別でサポートする。自宅などでパソコンを使って受講するため、仕事や子育ての隙間時間を活用し、自分のペースで進められるのが特長だ。

職業訓練だけでなく、就職支援も定期的に提供する。履歴書の書き方から職業紹介、マッチングまで切れ目のない支援のほか、訓練や就職活動で使うパソコンは都が無償で貸与するなど初心者が気軽にチャレンジしやすい環境を整えた。

都担当者は「IT業界は男性のイメージが強いが、仕事の中身は男女関係なく活躍できる分野。ぜひ一歩を踏み出してほしい」と話す。

前期・後期それぞれ50人の定員のうち、すでに前期は定員に達し、後期は7月中・下旬の募集を検討している。

党都女性局が「ミラコメ」通じ推進

女性がデジタル分野の職業訓練を受けられる環境整備については、都議会公明党(東村邦浩幹事長)が昨年3月の定例会で取り上げて以降、一貫して推進。高度なデジタルスキルの習得や、正社員をめざせる伴走型の支援も提案し、早期実施を強く求めてきた。

また、党都本部女性局(局長=竹平智春都議)が竹谷とし子党女性局長(参院議員)や党員らと昨年5月に実施した政策アンケート「ミラコメ」の結果を通じて、小池百合子知事に強く実施を申し入れていた。

2023.06.07
公明ニュース

女性に多い 骨粗しょう症

政府、検診促進へ本腰 
10%増めざす新目標 
受診率はわずか5.3%

加齢などにより、骨密度が減少する骨粗しょう症になると、骨折しやすくなり、要介護状態に陥るリスクも高くなる。しかし、予防や早期発見に有効な骨粗しょう症検診の受診率は全国的に低い。政府は、先月31日に発表した国民の健康づくりに関する新しい計画に受診率向上の目標を新たに盛り込むなど、検診促進へ本腰を入れる。公明党の地方議員が推進し、検診を実施する自治体も増えている。

約10年前。当時、60代だった女性のAさんは、都内の病院で、「骨粗しょう症検診」のPRポスターが目に入った。何気なく受けてみたのが、主な検査法の一つであるQUS法(超音波法)だった。専用の機器に、かかとを乗せて測定したところ、骨量が低いことが判明。詳しい検査を受けた結果、骨粗しょう症と診断された。以降、薬の服用などの治療を続け、骨密度は改善傾向にある。

「骨密度が少なく骨折してしまった知人は多い。あの時、思い切って受診して良かった」とAさんは振り返る。

男性の3倍超

骨粗しょう症の患者は、軽い転倒や、くしゃみなどでも骨折しやすくなる。特に女性は、閉経後の女性ホルモン減少の影響は大きく患者が多い。国内患者数のうち、男性300万人と比べて女性は980万人と3倍以上と推計されている。

適切な治療で骨折防止
"要介護"のリスク減らせる

同症に詳しい原宿リハビリテーション病院(東京・渋谷区)の林泰史名誉院長は「骨粗しょう症と診断されても、薬の服用と併せて栄養の改善、適切な運動、日光浴の習慣化などを続けていくことによって、骨量の回復を図ることができる」と強調。「高齢化の進展により、今後はさらに患者数の増加が見込まれる。骨粗しょう症検診によって患者や予備軍を早期発見して、適切な治療などを行っていけば骨折を防止でき、将来、要介護状態になるリスクを減らせる」と力説する。

実施自治体は6割

主な検査方法

同検診の実施は、健康増進法に基づき、2008年に市区町村の努力義務に位置付けられている。自治体によって異なるが、一般的には40歳から5歳ごとに70歳までの女性を対象に無料または低額で受けられる。検査方法には、QUS法のほか、X線を用いたDXA法やMD法などがある【図参照】。

ただ、必ず行わなければならない事業ではないため、実施率は全体の6割にとどまる。骨粗しょう症自体に自覚症状がなく、検診への理解が進んでいないため、検診の実施自治体においても受診は低調だ。骨粗鬆症財団の調査によると、21年度の受診率は全国平均でわずか5.3%だ。

こうした課題を踏まえ、政府は、24年度から35年度までの次期国民健康づくり計画「健康日本21(第3次)」を先月31日に発表。その中で、女性に関する項目を新設し、骨粗しょう症の検診受診率を現状より10ポイント引き上げ、15%まで向上させる目標を明記している。

厚生労働省の担当者は「検診を一人でも多くの人が受けて、健康寿命を伸ばしてもらいたい」と狙いを語る。

公明、各地で事業を推進

公明党の地方議員が推進し、近年、骨粗しょう症検診事業に着手した自治体もある。

神奈川県大和市では、市議会公明党の後押しで、昨年8月から検診事業を始めた。対象者には、市から受診券(はがき)が送られ、市内27カ所の医療機関において1000円の自己負担で受診できる。昨年度は、対象者1万625人のうち1317人が受診するなど受診率は12.4%に上る。

市医療健診課は「市民から予想以上の反響があった。さらなる受診率向上に向けて今年度も周知徹底に努めたい」と手応えを語る。

東京都目黒区でも、区議会公明党の推進により今秋から無料の検診事業を始める予定だ。

党女性委、政府に対策強化を提言

松野博一官房長官(中央右)に提言を申し入れる古屋委員長(左隣)ら=5月18日 国会内

また、党女性委員会(委員長=古屋範子副代表)は、5月に政府へ提言した「すべての女性のためのトータルプラン」の中で、女性の生涯にわたる健康を支援する観点から、骨粗しょう症検診の対策強化に言及。早期発見と予防のために、検診実施への後押しや必要性の周知など政府の取り組みを求めている。

2023.05.31
公明ニュース

「すべての女性のためのトータルプラン」

党女性委員会の提言(要旨)

公明党女性委員会(委員長=古屋範子副代表)は18日、同委員会の「ウイメンズトーク」に寄せられた声や有識者との意見交換などを踏まえてまとめた「すべての女性のためのトータルプラン」を政府に提言した。その要旨を紹介する。

松野博一官房長官(中央右)に提言を申し入れる古屋委員長(左隣)ら=18日 国会内

■1、あらゆる分野でジェンダー平等を推進

(1)男女共同参画の推進

「第5次男女共同参画基本計画」の中では、2020年代の可能な限り早期に指導的地位に占める女性の割合が30%程度となるよう新たな目標を掲げている。それを踏まえ、早急に指導的地位に占める女性の割合3割を達成し、将来的には5割をめざし、環境整備を行うこと。さらに女性差別撤廃条約の実効性を高めるための選択議定書の早期批准を実現すること。

(2)男女間の賃金格差是正

公明党の主張で、301人以上の事業主について男女の賃金の差異の把握・公表が義務化された。実効性ある同一労働同一賃金の徹底、非正規から正規社員への転換、女性の働く環境整備、女性の能力開発などをさらに進め、男女の賃金格差是正に取り組むこと。

(3)選択的夫婦別姓の導入

夫婦別姓を望む当事者のためにも、男女共同参画の象徴ともいえる選択的夫婦別姓を可能とする法改正を行うとともに、旧姓の通称使用拡大やその周知に取り組むこと。婚姻や離婚などによる名字(姓)の変更に伴う官民の各種手続きの負担軽減のため、国として民間の協力を得ながら名字(姓)変更のワンストップ化を進めること。

(4)男性の育休取得率の向上と育休制度の拡充

22年10月から「産後パパ育休(出生時育児休業)制度」がスタートした。現行の政府目標を大幅に引き上げ、25年に1週間以上の育休取得率で公務員85%、民間50%を達成するため、男女ともに一定期間、実質収入100%給付が受けられる制度の創設や同僚への育休応援手当創設など、育休を取得しやすい職場環境を整備するための支援を抜本的に拡充すること。

(5)育児中の時短勤務手当の創設

育児のため通常の勤務時間で働くことが難しい人が仕事を続け、徐々に本格的な復帰をめざせるよう、育休明けで子育てのため勤務時間を短くして働く人向けに、時短勤務手当などを創設し、育児との両立、就労意欲の低下防止、就労の継続や通常勤務復帰によるキャリア形成を後押しすること。

(6)性犯罪対策と性暴力・DV被害者支援

DV(配偶者などからの暴力)・ストーカー・性暴力などあらゆる暴力を根絶することは女性活躍の大前提であり、強力に施策を推進すること。「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」に基づき、「集中強化期間」で実施された取り組みを踏まえ、女性に対する、あらゆる暴力を根絶するために、性犯罪の厳罰化、被害者支援の充実、未然防止に引き続き取り組むこと。その際、当事者や支援団体などからのヒアリングなどにより継続的に実態把握・フォローアップし、支援策に反映させていく仕組みを構築すること。

(7)痴漢対策の推進

公明党の要望を踏まえて策定された、政府の「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」を着実に実施すること。女性専用車両・防犯カメラの増設、痴漢防止アプリなどのICT(情報通信技術)を活用した鉄道における安全対策のさらなる推進、学校における対応の改善、ワンストップ支援センターの拡充と周知など被害者保護、加害者に対する再犯防止プログラムの実施など、関係省庁が連携して痴漢撲滅に向けた取り組みを抜本的に強化すること。

(8)ひとり親家庭への支援

児童扶養手当の拡充、経済的基盤を整えるためのリスキリングや多様な就労支援、メンタルヘルスケア、子どもが高等教育を受ける機会を阻害しないよう、ひとり親家庭への包括的支援を検討すること。高等職業訓練給付金の拡充を図ること。また、ひとり親家庭のさまざまな不安・負担の軽減のために、家賃貸付をはじめとする住居支援や子どもの預かり、見守り強化などを充実すること。

■2、生涯にわたる教育支援

(1)リカレント教育・リスキリングの充実

希望に応じて誰もが必要な能力・スキルを身に付け、就業機会の拡大につながる環境整備を進めること。特に、女性のライフイベント、ライフステージに応じたリカレント教育の充実に取り組むこと。社会人の学び直しを促進するため、費用、時間、成果の評価などの環境整備、大学・専門学校などを活用した実践的プログラムの開発・拡充など、産学官が一体で社会変革を促すこと。

(2)デジタル教育の充実

誰もが豊かで安全なデジタルの恩恵を享受できるよう、基礎的なITリテラシー(情報技術を使いこなす力)の習得の機会を確保し、デジタル活用支援の充実などを図ること。パソコンなどの学習は認知機能強化や、コミュニケーション量の増加など、認知症予防につながると期待されるため、中高年の認知症予防にパソコンを用いたデジタル教育を取り入れ、年金以外の収入を得られるよう中高年のデジタル教育充実を図ること。

■3、女性の経済的自立支援

(1)社会的ニーズの高い仕事への就労支援

家事・子育てや介護の経験を生かして、ニーズの高い産後ドゥーラなど産後ケアをサポートする人材、ベビーシッター、家事支援ヘルパーになるために必要な研修受講を支援するなど、柔軟に働ける環境整備に取り組むこと。子育てしながら夫婦ともフルタイムで働く世帯が、家事・育児サービスを利用する場合に、その費用を税控除の対象にすることなどを検討し、家事・子育てや介護の社会化・外注への理解と普及に努めること。

(2)起業家教育・スタートアップ支援の充実

アントレプレナーシップ(起業家精神)教育について、小・中・高・大学の幅広い段階で充実するとともに、国際展開も見据えた起業支援プログラムを強化し、大学・高専などにおける起業環境を整備すること。スタートアップ(新興企業)の育成については、ロールモデルの創出やネットワーキングの参加機会の確保など、女性起業家への支援を強化すること。

(3)キャリア教育・職業教育の充実

社会人・職業人として自立できる人材を育成するため、進路を考える15歳までに、体系的かつ充実したキャリア教育・職業教育を推進すること。その際、さまざまな困難を理由に、最初から希望をかなえられないと考えている子どもたちに、多様な支援などの情報を提供し、必要な支援・助言につなげ、人生に生かせる職業教育へと強化・充実させること。

(4)デジタル人材育成の加速化

就業の受け皿となるIT企業などと連携し、企業が求めるSAP(基幹システム)などのデジタルスキルを公的職業訓練で提供し、eラーニングを後押しし、全国どこに住んでいても受講できるようにすること。

■4、生涯にわたる健康支援

(1)プレコンセプションケアの充実

結婚・妊娠・出産・子育ては個人の自由な意思決定に基づくものであり、個々人の決定に特定の価値観を押し付けたり、プレッシャーを与えたりしてはならないことに十分留意すること。また、多様な性のあり方の尊重を踏まえた上で、まだ出産することを決めていない女性も含め、妊娠前の女性やカップルに対する健康管理「プレコンセプションケア」の推進を学校教育、行政、助産師会などと連携し整えること。

(2)生理の公平の実現

無償配布などの取り組みを一過性、地域限定のものから、全国的、日常的、普遍的サービスに変えていくため、生理用品の無償配布を継続・拡充すること。学校や公共施設、不特定多数の人が利用する施設の女性トイレへの生理用品の配備拡大に取り組み、必要な時に誰も困らない社会をめざすこと。

(3)妊娠・出産後の支援、労働環境整備

働く女性の妊娠期間における支援・環境整備を進めていくこと。企業や働く女性向けに、生理休暇制度の活用、つわり、不育症、流産、死産などの場合に母性健康管理措置などによる休業が可能であることなど、さまざまな情報を提供して周知啓発を図ること。

(4)更年期の女性守る対策

女性活躍を推進する上で、更年期の女性を守り、支える対策を取ることが社会に求められている。対象年齢の健診に「簡易更年期指数(SMI)」を必須化し、ホルモン補充療法(HRT)などアクセスしやすい医療体制の整備や、更年期障害など女性の健康維持に向けた知識啓発と社会の認識を深めるために教育の場で学ぶ機会をつくり、相談窓口の整備を進めること。

■5、妊娠・出産・子育てへの切れ目ない支援

(1)不妊治療、不育治療の支援拡充

不妊治療の一部保険適用に関し、相談・カウンセリングを含め、有効性・安全性が確立したものについての保険適用拡大や国庫補助制度の創設など、さらなる経済的負担の軽減を図ること。加えて、有効性や安全性が確立した不育治療については、迅速に保険適用を進めること。

(2)リトルベビーハンドブックの充実

2022年9月、母子手帳の見直し方針について検討会の「中間報告書」が提出された。最新の知見を踏まえた改定を行い、より多くの自治体で電子母子手帳の導入ができるよう支援するとともに、低出生体重児のための「リトルベビーハンドブック」の地方における作成を支援すること。

「全文はこちら」

2023.05.19
公明ニュース

女性トータルプランを提言

ジェンダー平等、経済支援など 
官房長官に党委員会

松野官房長官(中央右)に提言を申し入れる古屋委員長(左隣)ら=18日 国会内

公明党女性委員会(委員長=古屋範子副代表)は18日、国会内で松野博一官房長官に対し、同委員会の「ウイメンズトーク」で寄せられた声や有識者との意見交換などを踏まえてまとめた「すべての女性のためのトータルプラン」の実現に向けた提言を手渡した。松野官房長官は「多岐にわたる重要な提案だ。各省庁に伝え、しっかり取り組む」と応じた。

提言は、ジェンダー(社会的な性差)平等や、生涯にわたる教育や健康の支援、経済的自立支援などの五つを柱に据えた。

ジェンダー平等では、政治や経済などあらゆる分野での男女共同参画の推進や、男女間賃金格差の是正に向けた実効性ある同一労働・同一賃金の徹底などを要請。教育支援では、女性のライフイベント、ライフステージに応じたリカレント教育(社会人の学び直し)の充実を訴えた。

このほか、女性活躍には賃金水準が高く安定した仕事が不可欠だとして、女性デジタル人材育成の加速化を提案。更年期の女性を守る対策や、妊娠・出産、子育てへの切れ目ない支援の拡充に向けた政策も盛り込んだ。

「資料はこちら」

2023.05.10
公明ニュース

自治体の脱炭素化促す

環境省、先行地域を新たに16カ所選定 
国の交付金で支援

「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」の倍増などを山口壮環境相(当時、中央左)に要請する公明党環境部会のメンバー=22年8月 環境省

自治体の脱炭素化の取り組みを促進――。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に向け、環境省は全国に先駆けて2030年度までに民生部門の電力消費に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量実質ゼロをめざす「脱炭素先行地域」の選定を進めている。4月28日には、鳥取市など16カ所を新たに選び、観光地での太陽光やバイオマス発電による再生可能エネルギーの供給などを後押しする。

脱炭素先行地域に選ばれた自治体には、国の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」が配分され、再エネ設備やCO2を削減する設備の導入など、5年程度継続した支援を受けられる。環境省は22年以降、先行地域の募集を順次実施。3回目となる今回を含め、62カ所を選定している。西村明宏環境相は4月28日の記者会見で、次回の募集は8月ごろに予定しているとした上で「25年度までに少なくとも100カ所の選定に向けて継続的に募集を行いたい」と述べた。

公明党は21年8月、環境部会が環境省に対し、地域の脱炭素の取り組みを促す交付金の創設など、複数年度にわたる継続的な支援を要請。これを受け、22年度予算に「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」(200億円)の創設が盛り込まれた。また、22年8月には党環境部会が同交付金の倍増を環境省に要請。これを受け、22年度第2次補正予算、23年度予算合わせて、地域の脱炭素を進めるための交付金(計400億円)が計上された。

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