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活動の軌跡 Activity

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2017.12.02
公明ニュース

認知症の人に寄り添う

公明新聞:2017年12月2日(土)付

菅官房長官(中央)に提言を申し入れる党認知症対策推進本部=1日 首相官邸

党対策本部提言 基本法制定や若年性支援

公明党認知症対策推進本部(本部長=古屋範子副代表)は1日、首相官邸で菅義偉官房長官に対し、認知症施策の充実に関する提言を申し入れた。古屋本部長は「認知症と診断されても尊厳をもって生きられるようにすることが重要だ」と強調。当事者の意思を大切にしながら、家族を含めて寄り添う姿勢で施策を講じるよう訴えた。

認知症に関する課題は、まちづくりや教育、生活支援など幅広い。提言では、政府全体で施策を推進するための「認知症施策推進基本法(仮称)」の制定をめざすとしたほか、▽本人視点▽介護者への支援▽地域づくり▽早期診断・早期対応▽若年性認知症支援▽研究の推進―などを掲げた。

「本人視点」では、認知症当事者が地域社会の一員として活躍できるよう、従来の「お世話型支援」から、意思と能力を尊重する「寄り添い型支援」への転換を提唱。発症してから生涯にわたって寄り添う人材の育成や、当事者同士が語り合うミーティングの普及なども主張している。

65歳未満で発症する若年性認知症については、就労継続や障がい福祉サービスなどにつなげる「若年性認知症支援コーディネーター」の活動を支援する体制の整備を提案した。菅官房長官は提言を受け止めた。

総合的な認知症施策の推進に向けた提言(PDF)PDFを開く

2017.12.01
公明ニュース

北方四島隣接地の振興で要望受ける

公明新聞:2017年12月1日(金)付

党特別委

公明党北方領土問題特別委員会(稲津久委員長=衆院議員)は30日、国会内で北海道根室市議会の会派「創新」(田塚不二男会長=公明党)から北方領土問題や隣接地域の振興に関する要望を受けた。

田塚会長は、北方四島での日ロ共同経済活動について、「隣接地域の後押しする役割が重要だ」と述べ、共同経済活動の積極的な推進や、隣接地域振興のための財源確保などを求めた。

稲津委員長は「しっかり取り組む」と答えた。

2017.11.29
公明ニュース

塩害で農業被害深刻

公明新聞:2017年11月29日(水)付

町農業担い手育成研修センターのほ場で被害状況を聞く竹谷さん(左端)ら

竹谷さんら 枯れたロベを調査
東京・八丈町

公明党伊豆・小笠原諸島振興活性化対策委員会の竹谷とし子委員長(参院議員)は23日、今秋に襲来した台風による影響で農作物に塩害が生じている八丈島(東京都八丈町)を訪れ、農業被害の状況を調査した。藤井一副委員長(都議)と地元の水野佳子、山本忠志の両町議が同行した。

八丈島は、装飾や観賞用の植物として人気が高いフェニックス・ロベレニー(ロベ)の栽培をはじめとする花き園芸が盛ん。生産額は年間約15億円に上り、多くの島民の収入源になっている。

今年10月末、台風21号、22号が相次いで同島に接近した際、海水が島内に降り落ち、ロベのほか、アシタバなどの野菜の葉が枯れる被害が続出。町産業観光課によると農業被害額は約2億4600万円に上り、そのほとんどがロベの被害という。

一行が訪れた町農業担い手育成研修センターのほ場では、葉先が白っぽく変色したロベが一面に広がっていた。案内した町職員は「ロベは農業共済の対象外で補償されない。塩害は島全体に及んでいる」と窮状を語った。

竹谷さんは「都と連携しながら、国としての支援策を検討するよう働き掛けていく」と約していた。

2017.11.29
公明ニュース

被災地の商品 販売支援

公明新聞:2017年11月29日(水)付

被災企業の商品を手に店の責任者から説明を受ける大口座長(左から2人目)ら=28日 都内

都内の協力店舗を視察
党二重債務問題プロジェクトチーム

公明党の災害時における二重債務問題フォローアップ・プロジェクトチーム(PT、座長=大口善徳国会対策委員長)は28日、東日本大震災で被災した中小企業の商品を都内の雑貨店で販売するプロジェクトを視察した。

大口座長らは、ペットボトル入りのお茶やカキのオリーブオイル漬けなど、被災企業の商品を手に取り、店舗スタッフと懇談。店の責任者は「購入者は地元の人と観光客が半々くらい。『商品の内容量を小さく』など、改善点を教えてくれる人もいる」と述べた。

このプロジェクトは、被災企業を支援する「東日本大震災事業者再生支援機構」が企画したもの。商品を買った人に対してはスタッフがアンケートを行い、購入理由などを調査。その結果を専門家が分析し、企業と共有することで商品の改善・開発につなげる。

視察後、大口座長は「大手の小売店の仕入れ責任者なども来店するというので、企業が震災で失った販路を新たに開拓することにつながるのではないか」と述べ、来年2月で切れる同機構の支援決定期限を再延長する法案(議員立法)の成立に意欲を示した。

2017.11.27
公明ニュース

所有者不明の土地

公明新聞:2017年11月27日(月)付

関係省庁(手前側)と意見交換をする党PT=8日 衆院第2議員会館

論点整理
公明党「対策プロジェクトチーム」の議論から

不動産登記簿などを見ても所有者が直ちに判明しない、判明しても連絡がつかない"所有者不明の土地"が問題になっている。防災工事など緊急の公共事業をするにも所有者不明のため土地買収の手続きに時間がかかったり、放置され朽ち果てた空き家が地域社会に迷惑をかけている。政府は対策を進めており、公明党も所有者不明土地問題等対策PT(座長=大口善徳国会対策委員長)を設置して8日から議論をスタートした。PTでの議論から対策の論点を整理した。

「所有権絶対」の再考

◎管理の責務規定を
◎登記は任意でいいか


「土地は公の物で国民には利用権があるだけ。そう考えれば、相続登記も土地の管理も放置している人には、『法は権利の上に眠る者を保護しない』との格言に従った厳格な対応ができる」

これは9月に東京都内で開催された所有者不明土地に関する東京財団のフォーラムで聴衆から出た発言だ。土地問題の専門家が集った場所で、民法の「所有権絶対」の原則に対する再考を求める声が上がるほどこの問題は難しい。

所有権絶対とは、公共の福祉に反しない限り、所有物を自由に使用・収益・処分できることをいう。そのため放置された土地でも所有者の同意なしには、だれも手が出せない。

一般財団法人国土計画協会・所有者不明土地問題研究会(座長=増田寛也野村総合研究所顧問)は6月、地籍調査を活用した推計で、全国の所有者不明土地は約410万ヘクタール(九州の広さに相当)に上ると公表した。

所有者不明になる大きな要因に相続登記の放置がある。何世代も相続が重なると相続人が増え、登記がないと所有者の探索は難しい。昭和初期に50数人だった共有地が、現在700人になっている例もある。

こうした土地を公共事業で買収するには、所有者全員を探索する必要があり大変な時間とコストがかかる。

そもそも不動産登記は義務ではない。登記は所有者の権利保全と取引の安全の確保が目的で、行政が所有者を把握するための制度ではないからだ。資産価値のある土地であれば相続登記も進むが、そうではない土地では時間とコストをかけてまで登記をしても実益がない。

公明党PTに招かれた同研究会の増田座長は、相続登記の推進など所有者不明土地を増加させない対策として、土地所有者の責務を土地基本法などで明記する必要性を訴えた。

厳しい将来予測
所有者不明の土地が増える要因


所有者不明土地の増加要因に歯止めをかけないと将来どうなるか―2016年の地籍調査などを基に国土計画協会・研究会が行った推計では、不明土地は20年から5年ごとに約60万ヘクタール(山口県の面積とほぼ同じ)以上、増え続け、40年には約720万ヘクタール(北海道本島の土地面積に相当)になる。

所有者不明の土地面積の推計

利用促進への課題

◎収容法手続きの改善
◎いらない土地の行方


所有者不明の土地を、公共の目的でどう円滑に利用するかも重要な論点となる。

現行制度としては、所有者不明の土地を公共事業で使う場合、土地収用法による不明裁決制度が利用できる。

所有者の氏名・住所を調べても分からなければ、調査内容を記載した書類を添付するだけで氏名・住所がないまま収用裁決を申請できる。裁決されたら、起業者は土地の権利を所有者の意思にかかわらず取得できる。強力な制度だが、探索など手続きに多大な時間と労力が必要だ。

また、民法上の不在者財産管理制度もある。所有者不明土地の利害関係人または検察官の申し立てによって、家庭裁判所が不在者財産管理人を選定し、土地を管理させる。しかし、地方自治体がどのような場合に申し立てができるかが不明確な上、不在者1人につき管理人1人を選任するため、不在者が多数に上ると手続きに多大な時間と労力が掛かる。

このほかにも、区画整理や土地改良事業などに関し対応策が用意されているが、円滑な利用促進には困難が伴う。

政府は今年の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)で「公共目的のための利用を可能とする新たな仕組みの構築」を掲げ、来年の通常国会への法案提出をめざし関係省庁が検討を進めている。

例えば国土交通省は、土地収用に関する所有者の探索範囲を限定できないか、放棄された土地の管理責任をどこに課すかなどを検討している。

また、地方自治体は相続人が処分に困っている「いらない土地」の扱いにも悩まされている。国も地方自治体も公共目的で使う予定がない限り土地の引き取りはしない。

そのため放置される土地が増えることから、所有権放棄の制度を求める意見もある。

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