政治改革特別委を設置
与野党が合意、政規法改正など議論へ
山口代表「今国会成立へ合意形成リード」
自民党派閥の政治資金問題を受けた再発防止策などを議論するため、与野党は9日、衆参両院それぞれに「政治改革特別委員会」を週内に設置することで合意した。月内に議論を始め、公明党は、今国会での政治資金規正法改正などの実現をめざす。
与野党の参院国対委員長会談に臨む竹谷氏(右から2人目)=9日 国会内
自民、公明、立憲民主など与野党6党の参院国会対策委員長は9日、国会内で会談し、12日の本会議で「政治改革特別委員会」設置を議決することで合意した。
席上、公明党の竹谷とし子参院国対委員長は「政治資金問題の再発防止が大事だ。政規法の改正を今国会でやらなければならない」と力説。併せて、調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途明確化・公開と未使用分の返納、公職選挙法違反で当選無効となった国会議員の歳費返納義務付けに関する議論も進めるべきだと訴えた。
衆院では、議院運営委員会の理事会が開かれ、与野党は、11日の本会議で「政治改革特別委員会」を設置する日程を決めた。現行の特別委員会の名称を変更し、委員数を40人規模に増やすことで一致した。
こうした動きを踏まえ、9日昼、自民、公明両党の幹事長と国対委員長は国会内で会談し、両党が連携し、今国会で政規法改正を期す方針を改めて確認。この中で公明党の石井啓一幹事長は「再発防止策の議論を前に進めなければならない」と強調した。
記者会見で見解を述べる山口代表=9日 国会内
一方、公明党の山口那津男代表は9日、国会内で開かれた記者会見で、政治改革特別委について「政治改革を目標に、再発防止策、政規法改正を進めるのが目的だ。与野党で実りある議論ができるように進めていくべきだ」との考えを示した。
また、政治が取り組むべき課題として「信頼回復をしっかり進めていくことが当面重要だ」との認識を表明。公明党として、1月に示した「政治改革ビジョン」を基に政規法改正の要綱素案を取りまとめたことを報告し「合意形成を積極的にリードして、今国会中に政規法改正をやり遂げる。その先頭に立っていく」と訴えた。