「防災・減災」政治の柱に
公明が憲法記念日の街頭演説会
人権と平和を断じて守ると訴える山口代表(中央)と、(前列左から)竹谷、太田、高木(陽)、高木(美)の各氏ら=2日 東京・新宿駅西口
人権、平和断じて守る/「防災・減災」政治の柱に/公明が憲法記念日の街頭演説会
3日の憲法記念日を前に、公明党は各地で街頭演説会を開催した。山口那津男代表は、「日本国憲法の『国民主権』『基本的人権の尊重』『恒久平和主義』の3原理はこれからも堅持する」と力説。中でも、基本的人権を守るのが政治の責務だとして、「人権が保障された素晴らしい国、世界をつくるために、公明党は全力で頑張っていく」と訴えた。=2面に党アピール、関連記事
核廃絶、AI兵器規制を
山口代表らが強調
【東京】山口代表は2日、新宿駅西口で、新天皇陛下が1日の即位後朝見の儀で、憲法に規定された日本国の象徴として責務を果たし、「国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望する」とお言葉を述べたことに言及。それを具体的に実行していくのが政治の責務だとして、「人口減少、少子高齢化など日本社会が大きな変化を迎える中、教育費の負担を軽くし、認知症に対する施策を実現していきたい」と語った。
その上で、災害からの被害を軽減することも、人権を保障する政治の責務と強調。防災・減災や復興の取り組みについて、「社会の主流、政治の柱にしなければいけない。日本は国際社会の中でも防災・減災を担うリーダーとなっていくべきだ」と力説した。
また、「人権を著しく損なう戦争や核兵器の使用は絶対にやめさせなければならない」と主張。核保有国と非保有国の有識者らで構成する賢人会議が取りまとめた核軍縮への進め方に関する提言について、2020年の核拡散防止条約(NPT)運用検討会議に反映させるべきだとの考えを示し、「核保有国と非保有国を橋渡しし、合意点を見いだす責務を日本が担っている。核軍縮を一歩でも進めることが重要だ」と述べた。
一方、人工知能(AI)が標的を判断して殺傷する「自律型致死兵器システム(LAWS)」の開発規制について、公明党がいち早く政府に提言したことにも触れ、「人権を損なう大きな脅威から守る政策をわれわれは実行して、人権を保障していかなければならない」と訴えた。
太田昭宏全国議員団会議議長、高木陽介、高木美智代の両衆院議員、竹谷とし子参院議員らが出席した。
【大阪】北側一雄副代表は2日、大阪市で開かれた党大阪府本部(代表=佐藤茂樹衆院議員)の街頭演説会に佐藤府代表、山本かなえ(参院選予定候補=比例区)、杉ひさたけ(同=大阪選挙区)の両参院議員らと共に出席した。
北側副代表は、憲法のあり方を巡る議論は国民の理解のもとで進めるべきと力説。佐藤氏は、国内外の諸課題の解決へ、6月の20カ国・地域(G20)首脳会議の成功を訴えた。
杉氏は憲法3原理の堅持を強調。山本さんは「基本的人権の尊重を体現する社会を築く」と述べた。
【福岡】党福岡県本部の浜地雅一県代表(衆院議員)は1日、高瀬弘美参院議員、しもの六太・党教育改革推進本部事務局次長(参院選予定候補=福岡選挙区)らと共に、福岡市で街頭演説会に参加。憲法3原理の重要性に触れた上で、「令和の新時代も、中道を掲げる公明党が戦争のない平和な世界を構築していく」と力説。しもの氏は「教育による人づくりで明るい未来を開く」と決意を述べた。
【宮城】井上義久副代表は2日、仙台市で開かれた党宮城県本部(代表=庄子賢一県議)の街頭演説会で、「(憲法3原理の一つ)基本的人権の尊重が最も損なわれるのが災害だ」と強調。公明党が「人間の復興」を理念に災害対策や被災地の復旧復興に全力を挙げてきたことに触れ、「国が責任を持って防災・減災・復興に取り組む復興庁の後継組織設置へ議論を進めていく」と力説した。
国民理解のもとでの憲法論議を訴える北側副代表(中央左)と、(右から)山本(か)、佐藤、杉の各氏=2日 大阪市
平和な日本構築へ決意を述べる浜地県代表(中)と、しもの(左)、高瀬の両氏=1日 福岡市
防災・減災対策への取り組みを訴える井上副代表(中央)と党宮城県本部の議員団=2日 仙台市