離島から新産業創出へ
党対策本部 家島諸島(兵庫)を視察
定期船の運賃助成など要望聞く
救急艇「いえしま」の船内を視察する党離島振興対策本部のメンバーら=28日 兵庫・家島本島
家島本島(兵庫県姫路市)
公明党離島振興対策本部の竹谷とし子本部長、里見隆治事務局長(共に参院議員)は28日、家島諸島の家島本島(兵庫県姫路市)を訪れ、まちづくりや観光振興などで島民らと意見を交わした。同本部の山本博司顧問(参院議員)のほか、中野洋昌衆院議員、伊藤孝江、高橋光男の両参院議員、天野文夫県議、市議らが同行した。家島諸島には家島本島、坊勢島、男鹿島、西島の4島に計約5000人が暮らしている。
まず一行は、姫路市消防局飾磨消防署の家島出張所を訪問。道が狭く、坂道が多い家島で10年前、全国で初めて導入された小型の救急車「軽救急車」や、本土への救急搬送の際に使用する市消防局の救急艇「いえしま」の船内を視察した。
この後、一行は一般社団法人・家島観光事業組合と意見交換。岡部賀胤代表理事らは、急速に進む高齢化や人口流出に歯止めをかけるための取り組みに力を入れていると説明。その上で「姫路港と家島を結ぶ定期船の運賃が片道1000円と割高」と指摘し、交通費への助成など人が往来しやすい体制の構築を訴えた。
竹谷本部長は「離島には新たな産業を生み出すヒントがたくさんある」とし、2023年3月末が期限の離島振興法の改正・延長に全力を挙げると述べた。
これに先立ち、一行は姫路市役所で清元秀泰市長と面会。離島に水を送る海底送水管について、40年とされる法定耐用年数の期限が目前に迫っていることから、設備更新のための財政支援拡充で要望を受けた。