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2018.03.07
公明ニュース

東京都 女性視点の防災対策が前進

公明新聞:2018年3月7日(水)付

防災ブックが好評
豊富なイラスト 役立つ知恵を満載

防災対策に女性の視点を取り入れる動きが各地で広がる中、東京都では、都議会公明党(東村邦浩幹事長)の提案で3月1日から防災ブック「東京くらし防災」の配布を開始するなど、一歩進んだ対策が前進しています。

100万部を無料配布

「東京くらし防災」は、都立・区市町村施設や郵便局、鉄道駅、百貨店など都内約9000カ所で無料配布されており、「読みやすい」「分かりやすい」と早くも好評です。防災の専門家や女性誌編集者ら有識者6人が中心になって作成し、女性の視点がふんだんに盛り込まれています。2015年に都が発行した防災ブック「東京防災」に続く第2弾に当たり、初版発行部数は100万部です。

最大の特徴は、日常の暮らしの中で無理なく取り組める対策をイラスト入りで数多く盛り込んでいる点です。例えば、(1)外出先では非常口を確認(2)カーテンは閉めて寝る(3)食器の重ね方を変えてみる――など「いますぐできる! 15のこと」が紹介されています。

また、身近な生活用品を活用した防災対策も掲載。大判ストールを使って避難時に粉じんを防いだり、避難所での間仕切り代わりに使えることや、ごみ袋を使った簡易トイレの作り方なども紹介しています。

スマートフォン(スマホ)などで専用アプリを使うと内容を読み上げる「音声コード」が各ページに付いており、視覚障がい者らにも配慮しています。なお、「東京くらし防災」は、東京都のホームページでも見ることができます。


東京都防災アプリ

防災ブックの配布に併せて、都は今月から、スマホなどで利用できる「東京都防災アプリ」を配信しています。都の防災ブックの内容を閲覧できるほか、避難所を示すマップや、防災の基礎知識を学べるなど充実しています。

利用するには各アプリストアで「東京都防災アプリ」を検索し、ダウンロードしてください。


リーダー育成や消防団員も強化

女性に積極的な防災への取り組みを促すため、都は18年度から地域や企業で防災活動の核となる人材の育成を本格化させます。現状では、地域防災活動に関わる女性参加者が少なく、発災時の避難所運営などにおいて女性の視点が生かされないことが懸念されています。このため、防災の基礎知識を身に付ける「防災ウーマンセミナー」(年4回)や、女性リーダーを育成する研修会(年2回)を行う予定です。

また、女性消防団員の養成にも力を入れていきます。女性団員の定着をめざし、都内全体で98ある消防団から女性の代表が参加しての情報交流会の開催や、女性団員を対象にした教育訓練を実施。加入促進に向けた広報にも積極的に取り組みます。

公明の提案、実現リード

松葉多美子党都本部女性局長(都議)

都議会公明党が主張してきた女性視点の防災対策が大きく前進し始めました。防災ブックの作成は2016年12月、小池百合子知事に直接、提案。その場で知事から「すぐにやりましょう」との返答があり、17年度予算に計上され動き出しました。提案からわずか1年3カ月という短期間で発行にこぎつけることができたのは、党都本部女性局を挙げて、「女性の視点を生かした防災対策」をテーマに各地で実施したフォーラムや街頭演説が大きな追い風となっています。

また、その中身も公明党の訴えで、音声コードが全ページに導入されたのをはじめ、災害時に妊産婦が注意すべき症状や子育て世代の必需品、避難所でのペットとの過ごし方などが盛り込まれました。

一方、女性防災リーダー育成のための研修会も始まるほか、女性消防団員の加入・促進に向けた動きも加速します。今後も、女性の視点を生かした対策の充実に全力で取り組みます。

2018.03.05
公明ニュース

地域で活動する看護師

公明新聞:2018年3月5日(月)付

おっちラボを視察する古屋委員長(右から2人目)ら=4日 島根・雲南市

新しい働き方探る
党女性委が島根・雲南市へ

公明党女性委員会(委員長=古屋範子副代表)は4日、島根県雲南市を訪れ、NPO法人「おっちラボ」(矢田明子代表理事)を視察した。これには、古屋委員長のほか、竹谷とし子女性局長(参院議員)、鰐淵洋子副委員長(衆院議員)、党同県本部の議員らが参加した。

「おっちラボ」は、起業や地域貢献を志す若者の企画・立案などをサポートする同市の「幸雲南塾」事業の卒業生が設立し、運営に携わる。これまでに、訪問看護ステーション「コミケア」など15件を起業・事業化につなげ、第8回「地域再生大賞」の準大賞を受賞するなど、その活動は高く評価されている。

意見交換で、矢田代表理事は、病院ではなく地域で活動する「コミュニティナース」の育成事業にも取り組んでいることを紹介し、「今後、"潜在看護師"を地域で生かしていくための取り組みを進めたい」と話した。

古屋委員長は「柔軟な発想から生まれたコミュニティナースは、看護師の新しい働き方の一つ。制度のはざまで苦しむ人の助けになる」と述べた。その上で、同ラボの活動について「地域に入り込んで貢献されている。地方創生のモデルケースだ」と語った。

その後、一行は高齢者の買い物支援などを行う「光プロジェクト株式会社」(杉村卓哉代表取締役)を視察した。

2018.03.04
公明ニュース

3・11大震災7年 風化、風評と闘い抜く

公明新聞:2018年3月4日(日)付

党宮城県本部の「復興フォーラム」で風化、風評と闘い続ける決意を語る山口代表=3日 仙台市

党宮城県本部の「復興フォーラム」で風化、風評と闘い続ける決意を語る山口代表=3日 仙台市

発災7年を前に宮城で「復興フォーラム」
教訓伝え 後世に生かす
山口代表が強調

東日本大震災の発災から11日で7年を迎えるのを前に、公明党宮城県本部(庄子賢一代表=県議)は3日、仙台市で山口那津男代表、井上義久幹事長が出席して「みやぎ復興フォーラム2018」を開催した。会合では、宮城学院女子大学の平川新学長の基調講演や有識者によるパネルディスカッションを実施。党所属の国会議員、地方議員と被災自治体の首長、民間支援団体の関係者などを交えて被災地の現状や課題、支援のあり方を議論するワークショップも行った。

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公明のネットワークで生業再建

あいさつに立った山口代表は、今後の復興加速について、「風化、風評と闘うこと、この二つの目標と抗いながら、われわれは進んでいきたい」と強調し、人間の復興をやり遂げる決意を力説。同日午前に震災遺構として保存されている旧荒浜小学校を視察したことに触れ、後世に震災の教訓を伝え、生かしていくことの重要性を訴えた。

発災から7年間の公明党の取り組みについては、被災自治体に担当の国会議員を置き、地元議員との連携を強化し、「被災地でやるべきこと、困っていることをつぶさに取り上げ、野党時代から政府を動かしてきた」と力説した。

また、これまでの復興の歩みに関して山口代表は、漁港や道路、鉄道などインフラ面で復興は進み、災害復興住宅も計画の9割を超える状況にあると指摘。半面、生業や産業の再建では、地域や産業間で差が生じていると述べ、「こうした点をしっかり見据えて、復興支援に臨みたい」と述べた。

地域のつながり回復を
平川学長

一方、平川学長は「ひとりの力、みんなのチカラ」とのテーマで講演。希薄化した人や地域のつながりを回復するために、行政が果たす役割などについて見解を述べた。

この中で平川学長は、人口減少社会を迎える中、単身の高齢者世帯が増え、さらに町内会などの活動も弱まり、共同性が希薄化していると指摘。

特に、高齢化が深刻な震災復興住宅では地域の共同性を回復させる取り組みが重要だと述べ、行政主導で共同性を回復させるためのアイデアを出し、多様な選択肢を提供すべきだと語った。

福祉、子ども支援が急務

有識者ら今後の課題を議論

パネルディスカッションで意見を交わす近江、菅野、森田、平川の各氏=同

基調講演後のパネルディスカッションでは、東日本大震災の今後の課題について、「株式会社MCラボ」の阿部清人代表取締役の進行で、有識者が活発に意見を交わした。

被災した子どもの居場所づくりや心のケアを行っている、東洋大学社会学部の森田明美教授は、震災の負の記憶や避難先での差別・偏見を恐れ、東北出身であることを隠そうとする子どもがいると指摘し、「子どもたちが自信を持って故郷を語れるようにしないといけない」と訴えた。また、震災で親を亡くしたり、避難先で溶け込めずに孤立している子どもたちと福祉施策をつなぐ仕組みが急務だと強調した。

被災者の生活再建支援に取り組んでいる、「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」の菅野拓主任研究員は、日本の災害対策はインフラ整備に偏りがちで、福祉の充実が遅れていると問題提起。震災時に高齢者や障がい者らが排除されないよう、「社会の備えとして、東日本大震災の経験から(災害に備えた福祉施策の改善や法整備の重要性を)発信していくことが大事だ」と述べた。

震災で社屋が被災しながらも手書きの壁新聞を避難所に貼り、被災者に情報提供を続けた石巻日日新聞の近江弘一代表取締役社長は、企業やNPOなどが実施する復興支援の費用対効果を向上させる必要があると指摘。「地域のために何をしようとしているか、ビジョンを整理して統合できる部分は統合すべき」との考えを示した。

このほか、基調講演を行った平川氏もパネリストとして意見を述べた。

津波の脅威 忘れない

仙台市で山口代表ら 遺構の旧荒浜小を視察

震災遺構の旧荒浜小で津波に襲われた廊下や教室を見て回る山口代表ら=3日 仙台市若林区

公明党の山口那津男代表と井上義久幹事長は3日、東日本大震災の遺構として一般公開されている仙台市若林区の旧荒浜小学校を視察した。これには党所属の国会議員、地元議員らが同行した。

同市沿岸部にある旧荒浜小は、大津波で4階建て校舎の2階部分まで浸水。屋上などに児童や地域住民320人が避難し、救助された背景がある。

市は震災の教訓を伝えるため、昨年4月に校舎を震災遺構として保存・整備した。

一行は、市まちづくり政策局の松村光担当課長の案内で校舎内を視察。津波が校舎を襲った午後3時55分で止まった時計や、なぎ倒された鉄柵、天井板が外れたままの廊下などを見て回った。

また地震発生から救助されるまでの経過を紹介する映像や震災前の荒浜の街の様子を伝える展示を観賞。松村担当課長は、「津波の恐ろしさを伝えるとともに、荒浜地域に暮らしていた人々の記憶も残していきたい」と語った。

視察を終え、山口代表は「震災の教訓を伝え、災害を防ぎ、乗り越えていくことが大事だ」と話し、遺構を通じて防災への意識を高めていく重要性を強調した。

2018.03.03
公明ニュース

非常用電源として有効 マグネシウム燃料電池

公明新聞:2018年3月3日(土)付

非常用マグネシウム燃料電池を前に関係者から説明を受ける若松氏(中央)ら=2日 福島市

開発の現場を視察
党福島県本部PT・若松座長ら

公明党福島県本部「新エネ社会構想推進プロジェクトチーム(PT)」の若松謙維座長(参院議員)は2日、福島市で、次世代エネルギーとして期待されているマグネシウム燃料電池の実施実験について、関係者から説明を受けた。石川博崇、竹谷とし子の両参院議員、真山祐一前衆院議員が同行した。

YTSインターナショナル株式会社などが共同で開発した非常用マグネシウム燃料電池は、電気化学反応によって電気を取り出す電池の一種で、マグネシウムと塩水で発電する。開発に携わった藤沢孝仁氏は「マグネシウムは海水に含まれるなど地球上に豊富にある」と説明。「既に数ワット程度の出力で発電する製品は市販されているが、今回開発したものは数百ワットで数日間使用できる」と強調。「音や二酸化炭素(CO2)を出さず、災害時の非常用電源として有効」と述べた。

若松座長は、先端産業を集積し新産業創出をめざす「福島イノベーション・コースト構想」の推進に向けて「国政でもマグネシウム燃料電池を後押ししたい」と語った。

2018.03.02
公明ニュース

部活指導に外部人材

公明新聞:2018年3月2日(金)付

外部の専門員を活用した部活動を視察する党プロジェクトチーム=1日 東京・杉並区

外部の専門員を活用した部活動を視察する党プロジェクトチーム=1日 東京・杉並区

練習視察し教員と懇談
東京・杉並区で党プロジェクトチーム

公明党「Society5.0社会に対応した教育の在り方に関する検討プロジェクトチーム」(PT)の浮島智子座長(衆院議員)らは1日、東京都杉並区立富士見丘中学校を訪れ、部活動指導で外部人材を活用する取り組みを視察した。中野洋昌、鰐淵洋子の両衆院議員、竹谷とし子、佐々木さやか、河野義博の各参院議員らが参加した。

浮島座長らは、企業やNPO法人の専門指導員を中心に部活動が運営されているスポーツトレーニングクラブの練習を視察。教員とも懇談し、「今までより授業の充実などに取り組めるようになった」などの声を聞いた。

渋谷正宏校長は「部活動指導の質の向上だけでなく、生徒にとって教員以外の人とつながる機会になっている」と外部人材活用の利点を語った。

一方、同PTは同日朝、衆院第2議員会館で会合を開き、独立行政法人・日本学術振興会の安西祐一郎理事長が「日本と世界の劇的な変化の中で教育改革はどうあるべきか」をテーマに講演した。

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