地域に飛び込み現場から政策実現
党女性委員会 2023年の活動方針
「地域に飛び込み、現場からの政策実現にまい進しよう!」―。公明党女性委員会(委員長=古屋範子副代表)は昨年末、全国をオンラインで結んだ全国県女性局長会を開催し、2023年の活動方針を発表しました。この概要とともに、きめ細かな取り組みに向けた四つのプロジェクトチーム(PT)の目標などを紹介します。
主な政策
●コロナ対策の強化や就労支援
●少人数学級など最適な学びを
●環境に配慮した生活への転換加速
●マイナンバーの普及と利活用
日常活動
●対話拡大で地域に信頼構築
●SNSなどで発信力アップ
概要
実績づくりに全力
ウイメンズトーク活発に開催
公明党全国県女性局長会に出席した山口代表(手前から3人目)と古屋委員長(同4人目)ら=22年12月 党本部
コロナ禍や物価高騰などが、女性をはじめ社会的に弱い立場の人に深刻な影響をもたらしています。そこで、党女性委員会は23年の活動方針として、構造的かつ中長期的な課題の解決を第一の柱に掲げ、女性を中心に据えた取り組みを進めます。具体的には、▽妊娠期からの伴走型相談支援と経済支援の一体的実施▽困難や不安を抱える女性に寄り添う相談支援▽若い女性に対する官民連携での支援体制の強化▽リスキリング(学び直し)などの推進▽女性デジタル人材の育成▽ひとり親に対する職業訓練▽コロナの影響に対する実態把握▽「生理の公平」への支援拡充――などです。
また、「誰も置き去りにしない教育」なども方針の柱に掲げました。少人数学級やICT(情報通信技術)活用などによる最適な学びをさらに推進。性暴力から子どもたちを守る取り組みを強化します。
女性の視点からの脱炭素社会の実現も重要なテーマです。一人一人が環境に配慮した生活に取り組むメリットを身近で実感できるよう、環境配慮製品・サービスの選択や住居の断熱化、移動手段の見直しなど脱炭素型のライフスタイルへの転換を加速させます。
このほか、マイナンバーカードのさらなる普及とともに、引っ越し手続きのオンライン申請など、活用範囲の拡大に取り組みます。
こうした政策の実現に向け欠かせないのが、対話拡大と議員力アップです。多様な女性の声に耳を傾ける運動「ウイメンズトーク」を今年も継続的に開催し、オンラインも活用しながら、地域に根を張った活動を展開します。現場の声は、国会議員と地方議員のネットワークの力で課題解決のための政策に生かします。
政策力を磨くため、全国の女性議員が参加できるよう、オンライン勉強会を四半期に1回をめどに開催し、専門家などを講師に迎え、議会質問や実績づくりに活用します。さらに、女性議員が地域で「顔の見える議員」として積極的に街頭や駅頭でのあいさつを行うとともに、自身の活動や実績などをSNS(交流サイト)やブログなどに発信。シェアやリツイートなどの共有機能を駆使して、党の政策や実績などの拡散を行います。
4つのプロジェクトチームが多彩な目標を設定
教育・文化芸術
奨学金の拡充や返還支援など経済的負担の軽減、少人数学級の実現をはじめとした学びの充実へ環境整備を進めます。学校における感染症対策の充実とともに、給食室やトイレの改善などを含む老朽化対策、特別教室や体育館などへの空調設置を促進します。子どもたちのスポーツ・文化芸術の機会確保を継続できるよう、部活の地域連携・地域移行に取り組みます。
子ども・若者支援
子どもの貧困、児童虐待防止、障がい児や難病の子どもへの支援、AYA世代(思春期・若年成人世代)のがん患者の教育・就職などの問題といったテーマについて、視察や勉強会を行います。痴漢被害対策や性犯罪・性暴力被害の防止、ストーカー対策、子どもの送迎安全対策などに取り組みます。就職、結婚、妊娠・出産など若い女性がライフステージで直面する問題に関する声を聴く機会をつくり、政策に反映します。
平和・環境
平和問題について、核兵器禁止条約成立の経緯や内容、公明党の考え方を学ぶ勉強会を開催します。環境問題では、脱炭素社会の実現に向けた政策の勉強会などを行います。プラスチック循環に取り組む必要性への理解などを進め、プラスチックの使用削減や資源循環に取り組みます。リサイクルボックスの実態調査も行い、異物混入の解消に向けた取り組みを進めます。
健康・医療
孤立・孤独を防ぐため、相談体制の強化など女性の自殺防止に取り組みます。がん検診の受診率の向上をめざし、定期接種の機会を逃した「キャッチアップ接種」の対象者への周知などに力を入れます。不妊治療・不育症・グリーフケア(悲しみを癒やすケア)の支援を強化します。さらに、生涯にわたる女性の健康を支えるため、先進事例を探る視察や勉強会などを通じて実践に生かします。
女性活躍の先頭に
全国県局長会で山口代表
全国県女性局長会に出席した山口那津男代表は、政治分野の女性活躍について、「女性の声を政治に反映させるのが大きな目的であり、国会議員だけでなく、地方議員も含めた実数や割合が大事である」と強調。その上で、地方の女性議員の活躍の場が広がっており、党所属議員の約3割が女性である意義は大きいと訴え、各議員の奮闘に期待を寄せました。
また、今年の統一地方選には、各地で新人の女性予定候補が多く公認されていることに触れ、「必ず全員当選を勝ち取り、女性活躍の先頭に立って頑張っていただきたい」と呼び掛けました。