公明、各地で新春街頭演説 山口代表訴え
国際社会の安定めざす
子育て支援で地域活性化
新年の決意を訴える山口代表(中央)、高木陽介政務調査会長(右隣)ら=2日 東京・池袋駅東口
2023年が開幕した。公明党は元日から全国各地で新春街頭演説会を開き、山口那津男代表を先頭に、4月の統一地方選に挑む予定候補らが勢いよく出発した。山口代表は、国際社会に分断を生じさせたロシアのウクライナ侵略や、弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮の暴挙などに触れ、「本年は新たに平和と安定をめざす結束した取り組みが重要となる」と力説。5月に行われる先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の議長国や国連安全保障理事会の非常任理事国として日本がリーダーシップを発揮して国際社会の針路を示すべきだと強調するとともに、公明党も与党の一員として対話による外交を進めていくと訴えた。
山口那津男代表は2日午前、池袋駅東口で街頭演説した。この中で厳しい安全保障環境への対応について、「日米同盟の持つ抑止力と対処力を強化することで強い安全保障の仕組みをつくり上げる」と強調。一方で「憲法に基づく専守防衛や、日米同盟の基本的な役割分担は変わらない。日本が軍事大国になって周辺の国々を脅かす存在にはならない」と訴えた。
また、日本が直面する課題として少子化を挙げ、「地域社会で次の時代を担う人が育ち、さまざまな地域の役割を担っていける時代をつくっていかなくてはならない」と指摘。その上で、公明党が昨年11月に発表した「子育て応援トータルプラン」の実現に全力で取り組む考えを示した。
日本経済の再生に向けては、デジタル化を促すDX(デジタルトランスフォーメーション)と脱炭素社会に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)、スタートアップ(新興企業)支援などを通して「日本の活力を引き出し、地方にその流れを導いていく」と強調した。
4月の統一地方選については「公明党の基盤は地方議員だ。ネットワークを生かして小さな声を受け止め、政策として実現できるのは、地方議員の厚みがあるからだ」と力説した上で「その基盤を固め直すのが統一地方選だ。全員当選をめざす」と訴えた。
一方、高木陽介政務調査会長(党東京都本部代表)は「統一地方選を勝ち抜き、子育てを応援して日本を支えていく流れをしっかり築く」と強調した。