2020.06.05
公明ニュース
子ども食堂などに備蓄米
政府が無償で提供
農林水産省は公明党の主張を受け、子ども食堂やフードバンクが子どもに提供する食事の材料として、政府備蓄米を無償で提供することを決め、5月26日付で通知した。無償提供されるのは、子ども食堂やフードバンクごとに年間上限60??(玄米)。
政府備蓄米は、コメの大凶作に備え、温度15度以下・湿度60?65%の倉庫において、鮮度を保った状態で備蓄されており、農水省はこれまで、学校給食用などに無償提供してきた。
公明党の竹谷とし子参院議員は、未利用食品を生活困窮者などに提供するフードバンク関係者らからの声を受け、2017年3月と18年11月の国会審議で「政府備蓄米を生活が困窮して食べ物が足りない人々、フードバンクや福祉に回すべきだ」と提案してきたが、農水省は"米価下落につながりかねず、困難だ"との姿勢を崩さなかった。
新型コロナウイルス感染拡大を受け竹谷氏は、農水省に再度、備蓄米の無償提供を働き掛けてきた。その結果、同省は、感染拡大の影響で学校が休校を余儀なくされる中、子ども食堂などでの食事の提供が「学校給食の補完機能を果たすなど、その役割が再認識されている」として、無償提供に踏み切った。
無償提供に向けては、市区町村の社会福祉協議会が、子ども食堂などからの要望を取りまとめて、農水省に申請する形となるが、同協議会は感染拡大対応で業務が増大し、十分な対応が難しい場合も想定される。
そこで農水省は子ども食堂などの関係者に対し、無償提供の内容についての問い合わせは、政策統括官付穀物課消費流通第1班(?03-3502-7950)に直接寄せるよう呼び掛けている。