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2024.07.10
公明ニュース

"山口代表ら党ASEAN訪問団" 日・マレーシア友好深く

地域の安定へ連携強化
ジョハリ下院議長、モハマド外相と会談

【クアラルンプール9日=渡邉勝利】公明党の山口那津男代表を団長とする党東南アジア諸国連合(ASEAN)訪問団は8日夜、最初の訪問先であるマレーシアの首都クアラルンプールに到着した。翌9日には、国会議事堂でジョハリ・アブドゥル下院議長、モハマド・ハサン外相と相次ぎ会談した。党訪問団の竹谷とし子女性委員長(参院議員)、中川康洋地方議会局次長(衆院議員)が同席した。

ジョハリ下院議長(右)と握手を交わす山口代表=9日 クアラルンプール(撮影・渡邉勝利)

ジョハリ下院議長との会談で山口代表は「マレーシアは来年、ASEANの議長国を務める。最初に訪問し、日本とマレーシアの関係強化、そしてASEANとの関係強化につなげたい」との考えを表明。「マレーシアは鉱物資源が豊富で地政学的な要衝でもあり、ASEANの中心的な場所だ」と述べ、マレーシアの発展に期待を寄せた。

その上で「昨年、日本とマレーシア両国の首脳の相互往来が実現し、両国関係が『包括的・戦略的パートナーシップ』に格上げされた。さらに今年5月には、アンワル首相を再び日本に迎えることができた」と強調。「今後、より一層の協力関係を築いていくことが大切だ」と訴えた。

ジョハリ議長は「ASEANは地域の安定にとって重要である。日本に協力してもらうことが必要不可欠であり、資金面や人材、能力などが一緒になり、ASEAN地域の発展に向けた役割を果たすことを期待したい」と力説した。

両国の経済関係を巡り、山口代表は、日本からマレーシアに進出した企業が約1600社に上り、日本の製造業の主要な海外拠点になっていることに言及。マレーシアからは長年、液化天然ガス(LNG)の供給を受けていることに触れた上で、アジア地域の脱炭素化に向けて日本とASEAN諸国で立ち上げた「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」について「脱炭素をめざして協力し合っていこう」と呼び掛けた。

ジョハリ議長は、再生可能エネルギーの推進など「ASEAN全体でさらに取り組んでいきたい」と応じた。

モハマド外相(中央左)と会談する山口代表(同右)ら=9日 クアラルンプール(撮影・渡邉勝利)

一方、モハマド外相との会談で山口代表らは、両国の協力関係を一層深めていく考えを共有した。

席上、モハマド外相は「来年のASEAN議長国として大きな期待を受けている。日本のサポートを心強く感じている」と謝意を表明。さらに「日本のこれまでの支援により、マレーシアは大きく成長し、農業中心から工業、産業中心に転換することができた」と述べ、引き続き関係強化を進めたいと強調した。

地域・国際情勢を巡ってモハマド外相は、南シナ海などASEAN地域の平和と安定のために日本の協力を求めた。

山口代表は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化していく必要性を力説。党として対話外交を重視し、課題や懸案の解決につなげていく姿勢を示した。

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