【ビエンチャン12日＝渡邉勝利】公明党の山口那津男代表を団長とする党東南アジア諸国連合（ASEAN）訪問団は11日夜、ブルネイから空路でラオスの首都ビエンチャンに入った。党としてラオスを訪れるのは初めて。翌12日午前、山口代表は、トンルン・シースリット国家主席兼人民革命党書記長と党本部で会談し、両国間の絆を一層深め、協力関係をさらに高く引き上げることで一致した。

トンルン国家主席（右）と会談する山口代表＝12日　ビエンチャン（撮影・渡邉勝利）

会談には、公明党訪問団の竹谷とし子女性委員長（参院議員）、中川康洋地方議会局次長（衆院議員）が同席した。

冒頭、山口代表は今年、ラオスがASEAN議長国として重要な役割を果たしている中、党として訪問できたことに謝意を表明。来年には、日本とラオスが外交関係樹立から70周年という大きな節目を迎えることから「両国の『戦略的パートナーシップ』をさらなる高みに引き上げるため、公明党も貢献したい」と意欲を示した。

トンルン国家主席は、来年は外交70周年に加え、日本の青年海外協力隊の派遣から60周年、戦略的パートナーシップ締結10周年の節目を刻むと力説。インフラ協力や人材育成、人的交流などで両国関係をさらに深め、「その成果を両国民に理解してもらいたい」と訴えた。

山口代表がラオスに残る大量の不発弾の処理を支援してきたと述べたのに対してトンルン国家主席は、「ラオスに対する公明党の人道支援を高く評価している。引き続きの支援を」と要請。さらに「公明党が掲げる平和や人道主義、地雷のない世界をめざす理念に感銘を受けている。皆が笑顔になれる世界を共に希求したい」と呼び掛けた。

最後に、山口代表は「安全を確保し、平和を保つ。その基礎の上に経済発展や幅広い交流ができると確信している。日本の与党として、これからも両国の関係発展のために、最大限の努力をすることを誓う」と結んだ。