2023.05.10
公明ニュース
自治体の脱炭素化促す
環境省、先行地域を新たに16カ所選定
国の交付金で支援
「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」の倍増などを山口壮環境相(当時、中央左)に要請する公明党環境部会のメンバー=22年8月 環境省
自治体の脱炭素化の取り組みを促進――。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に向け、環境省は全国に先駆けて2030年度までに民生部門の電力消費に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量実質ゼロをめざす「脱炭素先行地域」の選定を進めている。4月28日には、鳥取市など16カ所を新たに選び、観光地での太陽光やバイオマス発電による再生可能エネルギーの供給などを後押しする。
脱炭素先行地域に選ばれた自治体には、国の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」が配分され、再エネ設備やCO2を削減する設備の導入など、5年程度継続した支援を受けられる。環境省は22年以降、先行地域の募集を順次実施。3回目となる今回を含め、62カ所を選定している。西村明宏環境相は4月28日の記者会見で、次回の募集は8月ごろに予定しているとした上で「25年度までに少なくとも100カ所の選定に向けて継続的に募集を行いたい」と述べた。
公明党は21年8月、環境部会が環境省に対し、地域の脱炭素の取り組みを促す交付金の創設など、複数年度にわたる継続的な支援を要請。これを受け、22年度予算に「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」(200億円)の創設が盛り込まれた。また、22年8月には党環境部会が同交付金の倍増を環境省に要請。これを受け、22年度第2次補正予算、23年度予算合わせて、地域の脱炭素を進めるための交付金(計400億円)が計上された。