安心して日本で生活を
山口代表らウクライナ避難民と懇談
相談体制の充実に努力
ウクライナ避難民から生活の様子や要望を聴く山口代表(中央)ら=20日
公明党の山口那津男代表は20日、ロシアの侵略から逃れて来日したウクライナ避難民のうち、日本に身寄りのない人たちを受け入れている一時滞在施設を訪れ、避難民と懇談した。党ウクライナ避難民支援対策本部長の谷あい正明参院幹事長、同副本部長の竹谷とし子参院議員らが同行した。
同施設では現在、61人の避難民が生活している(20日時点)。希望すれば、基本的な日本語学習などの支援を行うほか、今後の就労や住まいの希望を聞き取った上で、受け入れ自治体などへのマッチングを進めている。
懇談の冒頭、山口代表は「日本の人たちは、ニュースを見て、とてもつらく悲しい思いでウクライナの状況を見ていた。日本に避難する人がいれば、温かく迎え入れて、いろいろな手助けをしてあげたいというのが日本の人々の気持ちだ。皆さんの要望を率直に聞かせてほしい」と語った。
■受け入れ、支援に感謝
避難民は、日本での生活について「必要なものは全てそろっている。受け入れてくれて本当にありがたい」と日本の支援に感謝を表明。その上で「ウクライナには安心できる場所がもうどこにもない」「ボルシチ(ウクライナの伝統料理)が恋しい」などと母国への強い思いを吐露した。
■SNSコメントに不安感じる時も
さらに懇談では、日常生活での不安として「SNS(会員制交流サイト)で攻撃的なコメントを受けている。不安や危険を感じた時、どこに助けを求めたらいいのか」といった切実な声も上がった。
山口代表は「食事や睡眠で安心の場所ができたのに、SNSで攻撃的な情報にさらされている不安がよく理解できた」と応じた上で、政府と連携して相談体制を整備する考えを表明。「皆さんの要望に応えられるように全力で努力する。どうか安心して日本に滞在してほしい」と激励した。