政府が「専門家会議」
公明 情報発信など拡充へ提案
首相、設置を表明
政府側に専門家会議の設置を要請した党対策本部=14日 衆院第2議員会館
政府は14日、公明党の提案を受け、安倍晋三首相が本部長を務める対策本部の下に「専門家会議」を設置した。首相官邸で開いた対策本部会合で、首相は「第一線で活躍する感染症の専門家を構成員とする会議を設置し、対策を強化していく」と表明した。
これに先立ち、公明党新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長=斉藤鉄夫幹事長)は同日朝、衆院第2議員会館で会合を開き、安倍首相または加藤勝信厚生労働相の下に専門家会議を設置し、現状分析や対策などを取りまとめることや、首相が記者会見を行い、専門家の知見も踏まえた情報発信を行うことなどを政府側に要請した。
斉藤本部長は、さまざまな専門家の見解が各メディアで報道されている現状に触れ「専門家の人たちをチームにして、一つの見解を国として発信すると国民も安心するし、発信力があるのではないか」と指摘。「首相もしくは厚労相の下に専門家会議を設置し、現状の分析、今後の予測と対策のあり方、国民が留意すべき点などについて、チームとして早急に考えをまとめてもらいたい」と訴えた。
その上で、専門家会議の意見も踏まえ、適切な情報を広く発信するため、「首相自らが国民に対して正式な記者会見を行ってはどうか」と提案。現状や注意すべき点、診療を受ける際の留意点、マスクや消毒液の供給など、身近な情報を「首相から発信することが国民への周知につながっていく」と強調した。
また、直近で確認された感染者が、身近な複数の医療機関を受診していたことを踏まえ「一般病院や診療所での対応など、まだ統一した見解がないと思う。前回も要請したが、取りまとめて周知していくよう改めて求めたい」と要望した。
会合では、政府の緊急対応策の説明を受け、公明党の提案を踏まえて、「産業技術総合研究所が開発した迅速ウイルス検出機器を新型コロナウイルス感染症にも対応できるようにするなどの開発に緊急に取り組む」と明記されたことなどに関して意見交換した。