食品ロス削減 法整備へ
法案作成し合意形成リード。コンビニも対策の動き
16日の衆院本会議で、まだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」を削減するための食品ロス削減推進法案(議員立法)が、全会一致で可決されました。大手コンビニ会社でも対策に乗り出す動きが出始めるなど、食品ロス削減に向けた機運が高まっています。
同法案は、国が基本方針を策定し、都道府県や市町村が、それに基づき推進計画を策定する内容で、食品ロス削減への「国民運動」を促すのが目的です。未利用の食品を必要な人に届けるフードバンクに対する支援も盛り込まれました。
食品ロス削減については、12日に新潟市で開かれた20カ国・地域(G20)農相会合でも、各国が足並みをそろえて取り組むことが確認されるなど国際的にも重要な課題となっています。
こうした中でセブン―イレブン・ジャパンは、消費期限切れが近い食品について、秋から全国の約2万店舗において、購入者に数%分のポイントを還元する形で、実質的な値引き販売を行う方針を示しました。
また、ローソンでは6月から8月まで、愛媛、沖縄両県の全店舗で、廃棄前の食品を購入した客に5%分のポイントを付与する実験を実施します。
一方、ファミリーマートでも、季節商品のおせちや恵方巻きなどを完全予約制にするほか、おでんの廃棄を減らすため、客の注文を受けてから調理する「レンジアップおでん」を2020年から希望する店へ導入するなど、各社で食品ロス削減の取り組みが加速しています。
公明党は、食品ロス問題にいち早く着目し、2015年に食品ロス削減推進プロジェクトチーム(座長=竹谷とし子参院議員)を党内に設置。18年4月には法案を作成し、その後設置された与野党の超党派議員連盟で合意形成をリードするなど、食品ロス削減に向けた取り組みを強力に推進しています。