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2016.10.14
公明ニュース

ひとり親 税制で支援を

公明新聞:2016年10月14日(金)付

質問する竹谷さん=13日 参院予算委

質問する竹谷さん=13日 参院予算委

持続可能な年金制度に
参院予算委で竹谷、平木氏

参院予算委員会は13日、安倍晋三首相らが出席して内政・外交の諸問題などに関する集中審議を行い、公明党から竹谷とし子さんと平木大作氏が子育て支援や年金などで質問した。

竹谷さんは、産後4カ月間で不安や負担を感じる母親が6割に上るとの調査結果に言及。公明党の提案を受け、母子を心身両面でケアする産前・産後支援が各地の自治体で実施され、効果を上げているとし、事業の安定へ「国の支援を今後も続けるべき」と訴えた。安倍首相は「必要な財源の確保に努める」と応じた。

また、収入が低いケースが多いひとり親世帯への支援について竹谷さんは「税制面で配慮が必要だ」と主張。配偶者と死別または離婚したひとり親世帯で適用される所得税・住民税の「寡婦(夫)控除」について、未婚の場合は対象外となるため、同じひとり親世帯でも税負担などの格差が生じている現状を指摘した。

その上で、子どもの貧困対策の観点から、寡婦控除の適用拡大や低所得の子育て世帯全体に対する控除創設などの必要性を主張。安倍首相は「(税制改正に関する)与党の検討も注視し、必要な検討を行う」と答えた。

一方、平木氏は無年金者対策や年金額改定ルールの見直しなど、今国会で議論される制度改革の意義を聞いた。安倍首相は、制度の持続可能性の確保へ、改革によって制度への信頼を高め、将来世代の給付水準を確保すると説明した。

参院予算委平木氏の質問 年金について(要旨)

制度改正の意義

将来にわたり給付守る
支給額の改定ルール見直し 無・低年金対策も実行


13日の参院予算委員会で行われた年金制度に関する平木大作氏の質問と答弁の要旨は次の通り。

制度改正案の主な柱

○年金受給資格の取得に必要な期間を25年→10年に短縮

○中小企業のパート労働者も厚生年金への加入が可能に(労使合意が前提)

○産前産後の国民年金保険料を免除

○将来世代の給付水準確保への取り組み

・「マクロ経済スライド」発動ルールを見直し

・賃金が物価より下がった場合は賃金に合わせて支給額を改定することに

平木氏=13日 参院予算委

平木 年金制度は、世代間の支え合いで成り立っている。高齢の受給世代の安心感と同時に、支え手である若い世代の納得感が重要だ。年金制度を持続可能なものにするには、「給付」と、それを支える保険料と国庫負担、積立金から成る「財源」のバランスが、現時点と、将来にわたって維持されなければならない。

今回の改革によって年金制度に対する安心と信頼をどう築くのか。

安倍晋三首相 今回の改正は、年金制度の持続可能性の確保と同時に、細部に目配りしながら対応した。

一つは公明党が強く主張した、年金受給資格期間の短縮だ。60万人超(の無年金者)が受給資格を得る。

将来世代の給付水準の確保では、年金額改定ルールの見直しなどだ。

この見直しに当たっては、(現役人口の減少などに応じて給付水準を調整する)マクロ経済スライドについて、(支給額の抑制を一部止めた不況時の)未調整分を好況時に調整する仕組みを導入する。低年金者にも配慮し、年金の名目額が前年度を下回らない措置は続ける。

賃金の動向に見合った年金額の改定も行う。物価が上昇しても賃金が下がった場合は、賃金に合わせて(受給額が)下がるというものだ。こういう状況が起こらないよう経済を運営していくが、これを行わないと、万が一の時に将来世代の年金(の給付水準)が低下してしまう。

こうした見直しは、低年金・低所得者に対する最大月5000円の福祉的な給付を2019年10月にスタートさせた後の21年度から(完全)実施する。

積立金の運用

長期的視点で利回り確保

平木 年金の積立金は、将来世代に給付ができるよう、安全かつ効率的に運用すると法律で定められている。本格的に取り崩すのは2040年以降で、長期の観点から運用している。一昨年、年金積立金の基本ポートフォリオ(資産構成割合)を変更し、国債の比率を減らして株式を増やした。どういう意図があったのか。

塩崎恭久厚生労働相 株式や国債といった各資産はそれぞれ特性とリスクがある。単一の資産で運用するよりも複数の資産を適切に組み合わせ、長期的に年金財政上の必要な利回りをしっかり確保するためだ。

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