"地域の太陽"へ希望の対話
党女性委員会2024年活動方針
実績づくりに全力
各地でウイメンズトーク
全国県女性局長会に出席した山口代表(前列左から2人目)、竹谷女性委員長(左隣)ら=23年12月 党本部
「地域を照らす太陽となり、希望の対話を!」――。公明党女性委員会(委員長=竹谷とし子参院議員)は昨年末、各地をオンラインで結んだ全国県女性局長会を開催し、2024年の活動方針を発表しました。この概要とともに、きめ細かな取り組みに向けた四つのプロジェクトチーム(PT)の目標などを紹介します。
主な政策
◇地域の実情に合わせた物価高対策
◇子ども・若者政策の推進
◇男女の賃金格差解消への取り組み
日常活動
◇対話に徹して信頼構築
◇オンライン勉強会で議員力アップ
◇街頭やSNSなどで発信力向上
世界各地で戦争や紛争などが続き、グローバル経済も不安定化。女性をはじめ多くの人が先行きの見えない不安を抱えています。
こうした中、党女性委は24年の活動方針で、政策実現へ、まずは地域の実情に合わせた物価高対策を掲げました。公明の提言を受け、政府が決定した低所得世帯への給付金の迅速な実施や所得税の定額減税に加え、23年度補正予算に盛り込まれた「重点支援地方交付金」を効果的に活用し、生活者や事業者へのきめ細かな支援を迅速に進めます。
二つ目は、子ども・若者政策の推進です。子どもの権利を位置付けた「こども基本法」が23年4月に施行され、同時に、こども家庭庁がスタートしました。先駆的な取り組みをしている東京都や川崎市、兵庫県尼崎市などを参考に、条例の制定や子ども・若者の声を生かした政策実現の仕組みづくりなどに、地方と国で取り組みます。
三つ目は、男女の賃金格差の解消です。従業員301人以上の企業に、男女の賃金格差の公表が義務化され、地方公務員についても開示が開始。その格差がどこから生じているのかを分析し、解消への取り組みを後押しします。また、女性の経済的基盤の強化へ、リスキリング(学び直し)と就労支援による所得向上、男性の家事・育児への参加促進などにも取り組みます。
こうした活動に力を注ぐ上で欠かせないのが、地域に根を張った対話の拡大です。現在、共働き世帯が専業主婦世帯の倍以上となるなど、女性のライフスタイルや働き方が変化し、一人一人が抱える悩みも多様化しています。そこで、地域のさまざまな声に耳を傾ける「ウイメンズトーク」を今年も積極的に開催します。オンラインも活用しながら対話で信頼の輪を拡大します。国会議員と地方議員のネットワークの力で、寄せられた要望に取り組み、政策に生かします。
議員に求められる力を磨くため、全国から参加できるオンライン勉強会を、四半期に1回をめどに開催し、専門家などを講師に迎え議会質問や実績づくりに活用します。さらに、女性議員が「顔の見える議員」として地域に浸透できるよう、街頭や駅頭で積極的にあいさつを行いつつ、自身の活動や実績などをSNSやブログなどで発信。公明新聞電子版の活用や、シェア・リポストなどの共有機能を駆使して、党の政策や実績などを拡散していきます。
4PT、多彩な取り組み推進
教育・文化芸術
一人一人の強みや得意分野を伸ばすことに焦点を当てた多様な学びを小中学校に導入し、公教育の再生を実現します。自分の教室に入りづらい児童生徒のための居場所「校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム)」の設置に取り組みます。特別教室や体育館などへの空調設置や老朽化対策、避難所としての防災機能を強化します。障がい児も地域で気軽にスポーツを楽しめる環境を整備します。
子ども・若者支援
産後ケアの普及促進や、妊娠期から出産・育児までの切れ目ない伴走型子育て支援の充実を図ります。親の就労の有無にかかわらず保育施設を利用できる「こども誰でも通園制度」のスムーズな実施に向けて、事業者と自治体が連携して準備できるよう後押しします。新たに国が助成する1カ月児と5歳児の健診事業を実施し、出産後から就学前まで切れ目ない健診体制を整備します。
平和・環境
平和問題について、核兵器禁止条約成立の経緯や内容、公明党の考え方を学ぶ勉強会を開催します。環境問題では、脱炭素社会の実現に向けた政策の勉強会などを行います。災害時に下水設備が損傷しても避難所のトイレを衛生的に使用できるよう、合併浄化槽を活用したトイレ環境整備について勉強会を開催します。
健康・医療
がん検診の受診率向上へ、子宮頸がんについてはHPVワクチンの「キャッチアップ接種」の周知を図ります。がん治療による外見ケアの助成の創設・推進に取り組みます。市販薬などを過剰摂取する「オーバードーズ」による健康被害が若い女性に多いことなどを踏まえ、孤独・孤立などを抱える女性の相談窓口の設置・強化に取り組みます。災害時における育児や母子への支援、女性の生活環境を守るための計画立案・体制整備などを充実させます。
政策実現の先頭に
全国県局長会で山口代表
全国県女性局長会に出席した山口那津男代表は、「皆さまのご活躍のおかげで、政策の実現も、党勢拡大も大いに前進を図ることができた」と強調。具体的には、女性の声を受け止めて、党として「子育て応援トータルプラン」を発表したことに言及。政府が同プランを踏まえて、今後3年間で子ども・子育て施策を加速させていくとの考えを表明し、「現場での施策の実行に、女性議員のフォローアップをお願いしたい」と呼び掛けていました。
また、女性議員の活躍と政治の現場における役割の重要性に触れ、「ネットワークを生かした女性議員ならではの政策実現、党勢拡大の先頭に立ってもらいたい」と訴えました。