多様性認め合う社会へ
LGBT理解深めよ
差別許さぬ価値観、G7で共有
山口代表、米人権促進特使と会談
公明党の山口那津男代表は8日午後、衆院第1議員会館で、米国務省でLGBTQI+(性的少数者を含めた多様な性)の人たちの人権擁護を担当するジェシカ・スターン人権促進担当特使の表敬を受けた。席上、山口代表は、日本でLGBTを巡る議論が活発になっている現状に触れ、「多様性を認め合い、包摂性に富んだ豊かな社会をつくっていきたい」と強調。スターン特使は「共に差別のない社会へ歩みを進めよう」と応じた。
ジェシカ・スターン米人権促進担当特使(右から3人目)と会談する山口代表(左隣)ら=8日 衆院第1議員会館
冒頭、山口代表は、特使の来日を歓迎し、「日本が寛容な社会に変わっていくきっかけをつかみたい」と強調。スターン特使は「日本と米国は民主主義や人権、差別からの自由といった価値観を共有している。強い国というのは包摂性がある国だ」と述べた。
山口代表は、多様性を認め合う包摂的な社会に向けて「不当な差別を許してはならないという法的な基盤をつくり、そうした価値観をG7(先進7カ国)で共有することが大事だ」と力説。日本で議論が進むLGBT理解増進法案について「G7議長国として(5月に広島で開かれる)サミット(先進7カ国首脳会議)に先立って成立させることが望ましい。公明党も法案成立に最大限、汗をかく」と強調した。
スターン特使は「心強い言葉だ。今年、日本は特別な責任を負っている。理解増進法の成立は非常に重要だ」との考えを示した。
同性婚を巡っては、山口代表が、各自治体で性的少数者のカップルを公的に認める「パートナーシップ制度」が広がっている状況を紹介。スターン特使は「自治体や民間企業の理解が広がっていることを前向きに受け止めている」と語った。
会談には、ラーム・エマニュエル駐日米国大使や、公明党の石井啓一幹事長、岡本三成国際委員長、浜地雅一国際局長(ともに衆院議員)、谷合正明広報委員長、竹谷とし子女性局長(ともに参院議員)らが同席した。