困窮家庭、幅広く支えて
民間団体の有識者4氏から意見聴く
緊急政策巡り党対策本部
オンラインも組み合わせて有識者から意見を聴いた政策要望懇談会=5日 参院議員会館
公明党の社会的孤立防止対策本部(本部長=山本香苗参院議員)と生活困窮者支援プロジェクトチーム(座長=同)は5日、参院議員会館で、コロナ禍や物価高騰などの影響を踏まえた緊急政策要望懇談会をオンラインも組み合わせて開き、困窮者らの生活支援に当たる民間団体の有識者4氏の意見を聴いた。
認定NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」の大西連理事長は、路上での食料品の無償配布活動において、生活保護が必要な状態ではないものの、家計が厳しいために利用する人が増えていると指摘。「物価高で(生活が)より厳しくなる」として、低所得の子育て世帯やワーキングプア(働く貧困層)などへの現金給付を要請した。
大阪府豊中市社会福祉協議会の勝部麗子事務局長は、コロナ対応の生活資金貸し付けを利用した約300万人に対し、伴走型の支援を継続する必要性を指摘。特に、返済免除にならない世帯の立ち直り支援強化に向けた職員体制の整備を訴えた。
一般社団法人「こども宅食応援団」の駒崎弘樹代表理事は、子育て家庭に食材を届ける子ども宅食などへの政府備蓄米の無償交付に関して、1団体当たり四半期ごとに300キログラムとする一律の上限を改めて「支援(世帯)規模に応じた配布を」と提案。オンラインを活用した申請手続きの簡略化も求めた。
認定NPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」の湯浅誠理事長は、子ども食堂の多くが多様な人が参加可能な多世代・地域交流活動であり「安全網としての強みもある」と強調。非常時における地域の支え合い活動の裾野を広げるため、交流活動を活性化させる調整役を自治体などが配置できるよう支援を促した。
山本氏は「政策に反映できるよう頑張る」と述べた。